今回は旅をテーマにしたZINE「NAYO TRIP」を制作されているNAYOさんにお話を伺いました。

ーー先ずは自己紹介をお願いいたします。

旅好きデザイナーNAYOです(NAYO=7月4日生まれの頭文字)。
「心がトキメクものをつくる」がテーマで、旅と写真好きなフリーランスのデザイナー&イラストレーターとして活動しています。
関西出身ですが、1年間カナダに語学留学し、今は東京に住んでいます。

ーー旅に行かれる動機や目的はありますか。

7年前、海外旅にでたら自立できるのではと安易に一人旅を決意しました。また、転職のタイミングで時間もあったので、思い切って憧れだったヨーロッパに決めました。
ただ完全な一人旅は怖かったので、添乗員付だけど自由時間もあるイタリアツアーに参加することにしました。それまでは全く旅に興味がなかった私ですが、イタリアの街に辿り着いた瞬間……
目の前に広がる大聖堂と一面の青空のコンビネーションに一瞬で心を奪われてしまいました。
その時に、雑誌やテレビで見るのと、実際に目にするのとは全く違うとはっきり確信して。他の国もどんなところだろうと興味が沸くようになり、旅するようになりました。

ーーその後も、仕事の合間に旅行に行かれてるのですね。

会社に入ったしばらくは、休みも取りにくいし難しいと思っていました。
しかし夏季休暇をずらし、最大5日休みを取れることがわかったんですね!
他のメンバーが休暇を利用して海外旅をしてたのが羨ましくなり、勢いで5日間弾丸パリ旅行!を決めました(笑)
やっぱり一人旅は怖くて、ツアーで探したんですが、5日間パリは弾丸すぎて添乗員付のものが全くなかった。
結局、旅行会社が出していた航空券+宿セットがお手頃だったので、一人は怖いけど行ってみよう!と腹をくくって行くことにしました。そのおかげで、今では一人旅も出来るようになっています。
やっぱり行くと楽しくて、ますます旅にハマってしまいましたね。
身近に旅好きな同僚が居たので、その子と一緒に年末年始にイギリスやドイツにも行きました。
年末年始はお高いイメージですが、早めの予約&年末ギリギリ出発とかだと少し安くなるんです。
30日に日本を出発すると、現地に着くのが31日の夜なんです。着いた瞬間に年始のカウントダウンに行くぞと。時差ボケで頭が朦朧としながらもハードスケジュールを楽しむ。これも旅の醍醐味でしたね。

 

ーーヨーロッパを中心に行かれているのでしょうか。

旅好きのキッカケがイタリアだったので、ヨーロッパに対する憧れでよく行ってました。
気になったのは言語の壁。現地の言葉はもちろん、英語すらできなかったんです。
現地の人とその時一瞬でもコミュニケーションができたら、もっとありがとうの気持ちも伝えられるのに……とフラストレーションが知らず間に溜まってました。
友達に「NAYOの目標はなに」と聞かれたことがあり、その時に「英語に向き合いたい、話したい」って強く思う自分がいたんです。その結果、1年カナダに語学留学することになりました。
なんでカナダを選んだかというと、一番綺麗な英語だと言われていること。また英語しか話せない遠い親戚がカナダの隣のアメリカに居たので、会いに行きやすいという理由で選びました。

 

ーー現地ではお一人だったのですか?

一人で留学でしたが、ワーキングホリデーの受け入れ国でもあり、留学の街でした。そのため、語学留学や現地に住む日本人はたくさんいました。
全く異なる環境や多国籍の文化の違いにストレスを感じ、日本人がいる環境に少し甘えてしまった部分もあります。途中で挫折して逃げ出したくなった時期もありましたね。
そんな私でしたが、留学してから半年ほどした頃、一気に英語が楽しくなる瞬間が訪れました。ランゲージエクスチェンジのイベントをキッカケにカナディアンや他の国の友達ができたり、知り合い繋がりで紹介してもらったスタートアップでデザイナーとして働くことができたんですね。
幸いにも日本人の同僚もいたので思いっきり助けられつつ働いてたので、現地で働くハードルは凄い痛感したんですが、貴重な経験になりました。

ーー大人になってから1年間留学すると決断されるのも勇気が入りますよね。

怖さはありましたが、後悔するなら今しよう、フットワーク軽く行動しようというのが自分の中にあります。
留学は若いうちに行ったほうがいいという一般論は実際行ってみて痛感しましたが、結局は自分が楽しくなかったら意味がない。楽しまないと、身にならないんです。
なので、年とか関係なく、しよう!と思ったときがその人のタイミングだと思います。
私は正直ギリホリ(ワーキングホリデーの年齢制限30歳ギリギリで行くこと)だったんですが、たった1年を諦めて一生後悔するよりも、思いきって留学したことで得られたものは大きかったです。

 

ーー旅をしているうちにZINEにまとめようと思い始めたのでしょうか?

留学している1年間は、日本と全く違った環境に慣れることに必死になり、伝えたいことをリアルタイムにアウトプットできなかった。感動した体験をシェアしたい気持ちは強いのに、なかなか出来なくてもやもやしてました。
日本に帰国して、上京してみたら慣れるのにまた時間がかかって、正直自分をちょっと見失いそうになったりもしました。そんな時に出会ったクリエーターさんたちが、仕事以外のものを作って楽しそうにしてたんです。
そっか、自分も何かを作ってみよう。そんな時に思いついたのが旅日記でした。
はじめはZINEを作ろう!ではなく、旅日記をブログで書いてみたんですが、思ったより大変で(笑)
旅で撮った写真とエピソードをもっと気軽に身近に知ってほしい、そのためにはブログでないのではと思いはじめていました。

 

ーー旅ZINEといっても多くの表現方法や意図が考えられると思いますが、NAYO TRIPの形になった理由は何でしょうか。

とあるイベントに参加したときに、台湾をテーマにした面白いセッションがあったんです。
内容は日本人と台湾人の考えの違い。話を聞いているうちに、なぜそういう考えになったのか?とても興味が湧き、台湾の現地に行きたくなり、1ヶ月後には台湾に飛んでました(笑)

【NAYOさんブログエントリ】台湾に旅をすることを決めた理由。

台湾旅したら、とっても楽しくて。話を聞いて私も心を動かされました。だから私も現地で感じた感動を伝えたいと純粋に思ったんです。
実は台湾旅の前からZINEを作って見ようかなってぼんやり思っていて、ZINEを作るサービスの利用も視野にいれてました。ですが、台湾旅で夢中になって楽しんで写真撮っている自分を感じた時、ちゃんと作ってまとめたいと思い、イラストレーターを使って自分でがっつり旅ZINE「NAYOTRIP」を作ることにしました。

 

 

ーー掲載されている写真が懐かしいような色調で素敵ですね。これはフィルムカメラを使ってますか?

ZINEの最後のページにもこっそり紹介しているのですが、ナチュラクラシカというカメラを持ち歩いています。フィルムカメラの割にコンパクトで自分が思い描いているように撮れるので旅のお供にしています。デジタルも持ち歩くのですが、フィルムの独特な懐かしさや、思い出も伝わるような色合いが好きですね。(愛用していたフィルムはすでに廃盤なったので復活求む!)

 

 

ーーフィルムカメラはシャッターを切る1枚1枚の気持ちの込め方が違いますか。

その場で確認できない、枚数が限られるフィルムは、やはりシャッターを切るのに緊張します。
現像に出してプリントされた時、デジタルで撮るよりも「ああここに行ったな」という想いが強いかなと思います。

 

ーーNAYOTRIPのコンセプトは何でしょうか。

旅に興味がある人が見て、行きたいと思える手助けがしたいと思っています。
最終的にはNAYOTRIPを見て、実際に現地に行ってみようって思ってもらうのが目的。NAYOTRIPを始めてまだ半年たってないのですが、フィンランド・タリン編を読んでくれた知人がNAYOTRIPを読んで行くこと決めてくれたらしく、とても嬉しかったです。元々、北欧への憧れがあったようですが、旅を決断するきっかけになれたのかなと思います。
台湾編も同じく、行く決定打になったというコメントをいただいて、やりたかったことが達成できたという満足感と同時に、これからも1人でも多くそう思っていただけたらと思います。

 

ーーZINEを作って良かったことというのはありますか。

旅好きデザイナーとして覚えてもらえたり、フリーランスとしての強みにもなりました。
他にも、業界外の別の友達から反応があったりもして面白かったです。
ZINEイベントで写真展示と同時にNAYOTRIPの販売もしたのですが、旅をテーマのZINEを作ったのは私だけだったんです。すると、年代とか関係なく興味を持っていただけました。
旅好きというところから話が広がったり、旅の相談されたりもしましたね。

 

ーーこれまでに制作されたZINEは何冊ありますか。

1冊目がフィンランド・タリン、2冊目が台湾、3冊目がアメリカです。
今は直近でいったもののシリーズでまとめています。

 

ーー今後もNAYOTRIPもされるのでしょうか。

どこの国でまとめようか決めてないのですが、04も作りたいなと思っています。01(フィンランド・タリン編)を作った時に、シリーズ化できるようにナンバリングをしました。
NAYOTRIPで取り扱った作品をメインに写真展もやりたいですね。現像してそのままの写真や行ったきりでまとめてない旅の想い出がいっぱいあるので、そのあたりも今後まとめていきたいと思います。

 

ーー制作過程についての話になりますが、製本は業者に頼まれたのでしょうか。

ハグルマ印刷の入稿規定に沿ってIllstratorでデザインしました。
デザイナーですが、仕事はWebメインで紙はポスターを作るくらいだったので、冊子を作るのは初めてでした。この印刷会社さんの糸ミシンの製本がとても可愛く、是非ここにしたいと思ってました。
便利なZINEサービスも沢山存在しますが、より自分が感動した内容を伝えたい気持ちもあり、構成から考えてデザインしました。

 

ーーここに注目して読んで欲しいという点はありますか。

旅行した日程で構成を組んでいるので、一緒に旅をしている気分で読んでもらえると嬉しいです。
実は最後に仕掛けもあって、冊子の後ろのQRコードからNAYOTRIPの続きがオンラインで見られます。
旅日記だったり、掲載していない写真だったり。更新しきれてない旅日記もあるのですが、旅ZINE「NAYOTRIP」と連動させて楽しめるようにしていきます。

 

ーー最後に読者に向けて一言お願いします。

旅好きでなくてよいです。
雰囲気が気になってみたら、そっと手にとって表紙をめくって私の旅の想い出をひっそり見てもらいたいです。そこで何かを感じて、気になったらいつか現地に足を運んでみてください。
少しでも、私が現地で感動した一瞬が伝わりますように。

 

ーー04,05と続いてもっと多くの人に旅に出てもらえるといいですね。本日はありがとうございました。 

ありがとうございました。

 

▼著者プロフィール

NAYO
旅好きデザイナー。
「心がトキメクものをつくる」がテーマで、旅と写真好きなフリーランスのデザイナー&イラストレーターとして活動中。
関西出身。1年間カナダに語学留学した後、現在は東京在住。
【Webサイト】 https://nayo.me/
【note】 https://note.mu/nayo74
【作品一覧】 http://proto1.xsrv.jp/product-tag/nayo/

NAYOTRIP 台湾編